第53回 歩こう会>
十三から毛馬閘門を経て城北公園へ、
             淀川河川敷ウォーク


                                      2016・6・1(水)
                                      参加者 :29名                  
記念撮影 
[コース]

  阪急十三駅(スタート)→淀川河川敷→長柄橋→毛馬閘門→淀川河川敷(昼食)→赤川鉄橋(新線工事で渡橋できず)→菅原城北大橋(美しい橋とワンド群)→
城北公園(菖蒲園に入園)→淀川堤防→豊里大橋(解散)

  [阪急十三駅〜毛馬閘門]

 6月に歩くのはきついのではないかと懸念の声もありましたが他のスケジュールとの関係から6月1日に決めました。幸い薄曇りで陽ざしが弱められ快適なウォークとなりました。9時50分コースの説明後出発予定の10時を待って、10時ジャストに出発しました。十三駅から南下しおよそ5分で淀川河川敷に到着しました。

 河川敷に立つと梅田の高層ビル群が目の前に迫ってきました。その中で特に目立ったのが梅田スカイビルで外国人観光客の人気スポットとなっています。上流に向かって歩き始めると堤防から手を振っていた3人が駆け寄って来ました。
「間に合ってよかった」と奈良からの電車が遅れて十三駅に10時4分に着いたので、急いで来たと息を切らしてほっとした様子で合流しました。 総勢29人で淀川の上流に向かって歩き、長柄橋を渡ると間もなく毛馬閘門です。

 長柄橋の「人柱伝説」を紹介します。淀川の毛馬から下流は大変氾濫しやすかったため、昔から何度も橋が流されその都度難工事を強いられてきました。或る時、垂水の長者巌氏が「継ぎの当たった袴をはいた者を橋の人柱にすればよい」と言い出しましたが、言い出しっぺの長者の袴に継ぎがあったため、自らが人身御供にされてしまいました。長者の娘が河内の国に嫁ぎましたが、全く物を言わないので離縁され、夫に送られて実家に帰る途中、一羽の雉が鳴き、それを聞いて夫が矢を射て雉を仕留めました。その時、口がきけないと思われていた嫁が突然「物言わじ 父は長柄の橋柱 鳴かずば雉も 射たれざらまし」と詠んだ とのことです。夫は嫁を連れて河内へ戻ったそうです。


集合 梅田高層ビル群(中央が梅田スカイビル)
河川敷を歩く(1)
河川敷を歩く(2) 河川敷を歩く(3)
長柄橋を渡る
 毛馬閘門は淀川と大川の水位に段差があるため、船を通すために設けられました。
パナマ運河の構造と同じ原理で船を高い水位から低い水位へまた低い水位から高い水位へと移動させるための施設(閘門)です。淀川と大川の水位の差は1m以上あります。

 第一閘門は明治40年に開通しました。規模は水路長80m、水路幅10m、側路高8mです。 現在国の重要文化財に指定されています。現在稼働中の閘門は昭和49年に完成しました。

毛馬閘門遺跡(重要文化財) 閘門内から外を望む
 [毛馬閘門〜城北公園]

 毛馬閘門で休憩、休憩後淀川大堰をバックに記念撮影をしました。
今回初めてハーフウォーキングを提案しました。足にちょっと自信がないが皆さん と一緒に歩きたいというご意見があった為に設けました。毛馬閘門からJR桜ノ宮へ行くコースです。3名の方がこのコースを行きました。

 毛馬閘門の傍に与謝蕪村生誕の碑と句碑があります。句碑の句は「春風や 堤長うして家遠し」で蕪村の自筆を拡大して刻まれているそうです。  大阪湾から逆流してくる海水をせき止める淀川大堰(大阪湾から約11q)が毛馬閘門の傍にあります。

 河川敷のテニスコートでは顔をすっぽりと覆った異様な格好のおばさんたちがテニスに興じていました。日焼け防止と思いますが初めて見る光景でした。
  しばらく歩き、大きな日傘が設置されている場所で昼食を摂りました。

与謝蕪村の生誕地の碑と句碑 淀川大堰
昼食(1)
昼食(2) 昼食(3)
  昼食後出発すると目の前に赤川鉄橋が横たわっています。赤川鉄橋は鉄道(城東貨物線)と並行して歩道があり人気の橋でした。「おおさか東線」が放出から新大阪まで延伸されこの鉄橋を利用するため歩道部分が撤去されレールが敷設されていました。是非歩いてみたかった橋だったため残念でした。

 赤川鉄橋の下を通り菅原城北大橋を目指しました。菅原城北大橋と周辺のワンドは淀川流域で一番美しい区域だそうです。遠方から眺めながら近づいてくる橋の美しさは格別です。

 菅原城北大橋は平成元年に開通した斜張橋で橋げたを吊るすケーブルが優美さをかもしています。平成26年6月10日まで普通乗用車100円と有料の橋でした。このため「百円橋」と呼ぶ人がいました。
  ワンドとは川の本流と繋がっているが、河川構造物などに囲まれ池のようになっている地形のこと。

赤川鉄橋 菅原城北大橋
ワンドで釣りを楽しむ人達


 橋のたもとに城北公園があります。城北公園は明治に行われた淀川改修工事で空き地となった河川敷を利用して昭和9年に開園しました。公園の最大の見所は菖蒲園で昭和39年に開園しました。6月1日の歩こう会を企画した時、何を目玉にするか悩みました。菖蒲の開花は5月下旬から6月下旬で、これに合わせて開園しているのが決め手となりました。

 公称250品種13,000株の菖蒲が栽培されています。花を愛でたり写真を撮ったりと40分間の散策時間を思い思いに楽しんでいました。
城北菖蒲園(1) 城北菖蒲園(2)
城北菖蒲園(3) 城北菖蒲園(4)
城北菖蒲園(5) 城北菖蒲園(6)

[城北公園〜豊里大橋]

  城北菖蒲園を出て淀川の堤防を歩き豊里大橋を目指しました。堤防の高い所からの眺めも素晴らしいです。豊里大橋は大阪万博の時に建設されました。橋の開通と同時に淀川に最後まで残っていた渡船場(平田(へいた)の渡し)が300年以上続いた歴史に幕を閉じました。

淀川の堤防を歩く(1) 淀川の堤防を歩く(2)
ワンド群 三宝会長よりご挨拶

 豊里大橋から右へ行くと地下鉄太子橋・今市駅で、さらに直進すると京阪土居駅、滝井駅です。
橋の手前で三宝会長からご挨拶を頂き解散しました。

 淀川の雄大な河川敷を爽やかな川風を浴びながらウォーキングを楽しまれたことと思います。皆さんお疲れ様でした。


(担当 中村 幹事)